後頭骨環椎脱臼の一例
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概要
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非常に稀な後頭骨環椎脱臼の症例を経験したので報告する.53歳男性.仕事中ブロックが後頭部を直撃し受傷.他に第6,第7頚椎,下顎骨折を認めた.既往として僧房弁置換術後であり,ワーファリン内服中である.全身状態の回復を待ち,受傷3日目にハローベストを装着.受傷4日目に外傷性くも膜下出血によると思われる呼吸停止,不全四肢麻痺があり,人工呼吸器管理となった.受傷12日後,後頭骨頚椎後方固定術を施行した.術後3日目に抜管し,不全四肢麻痺も徐々に改善を認め,術後1週目で歩行訓練可能となり,経過良好であった.本症例は後頭骨環椎脱臼,頚椎骨折を合併しており,damage control orthopedicsに基づき早期内固定を施行し有効であった.本症例に対し文献的考察も含め報告する.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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