化学療法を行った滑膜肉腫の治療成績
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概要
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滑膜肉腫はまれな悪性軟部腫瘍であるが,化学療法に比較的反応しやすいといわれており,近年治療戦略においての議論がさかんである.今回われわれは,化学療法を行った6例の滑膜肉腫症例の治療成績を検討したので,文献的考察を加えて報告する.対象は1995年から2008年までに当科で化学療法を行った滑膜肉腫6例である.男性2名,女性4名.初診時年齢は平均31.5歳(25―65歳),経過観察期間は平均73.6ヶ月(7―163ヶ月)だった.組織型はmonophasic 3例,biphaic 1例,pooly differentiated 2例だった.6例のうち5例は術前化学療法を行っていた.初診時すでに肺転移を認めたのは2例だった.6例のうち3例は肺転移にて死亡し,初診から死亡までの期間は平均81.3ヶ月(46―144ヶ月)だった.現在生存中の3例はすべて肺転移を認めており,化学療法施行中である.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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