90歳以上の腰部脊柱管狭窄症患者に対する手術経験
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概要
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近年高齢化社会の到来とともにQOLを求めて手術を希望する高齢者が増加している.今回我々は,90歳以上の腰部脊柱管狭窄症患者2名に対して手術を施行し,良好な短期成績を得たので報告する.【症例1】94歳男性.93歳時に腰痛が出現,右下肢痛のため歩行困難となり当科外来を受診した.MRIでL4/5レベルの脊柱管狭窄を認め,疼痛に対して保存療法を行ったが無効であったため,手術を施行した.術後疼痛なく歩行可能となった.【症例2】92歳女性.10ヶ月前より腰痛,右下肢痛,間歇性跛行が出現し,初診時MRIでL4/5レベルの高度脊柱管狭窄を認めた.疼痛のため歩行困難となり手術を施行した.術後痺れは残存するものの軽減し,シルバーカーを使用し歩行可能となった.【考察】いかに高齢であっても保存的治療に抵抗し,日常生活が制限されるような症状の場合,手術や麻酔に耐えうる全身状態で患者及び家族の希望があれば,十分なインフォームドコンセントをした上手術を考慮してもよいと考える.
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西日本整形・災害外科学会 | 論文
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