当科における中高年女性に対する膝前十字靱帯再建術の治療成績
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概要
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従来は保存的治療を優先された中高年女性のACL損傷例の中で再建を要する症例が増加している.当科における40歳以上の女性のACL再建術の治療成績を検討した.対象は女性43例43膝(右膝16例,左膝27例)で,手術時年齢は14歳~54歳で平均29.8±11.9歳であった.評価項目は受傷原因,術前待機期間,半月損傷合併と関節症性変化(以下OA)の有無,術前と術後12ケ月経過時のJOA score,膝関節可動域,膝関節伸展・屈曲筋力の健患側比について評価し検討した.術前待機期間は年齢と比例して延長していた.手術時に40歳以上の58%に半月損傷合併を認めた.JOA score,関節可動域の年齢差は認めなかった.膝屈曲筋力の健患側比は40歳以上で低下する傾向がみられた.中高年女性のACL再建の治療成績は良好であるが,術前待機期間の長期化を認め半月損傷合併を伴いやすく,術後の膝屈曲筋力の低下傾向がみられた.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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