内視鏡下摘出術が有効であった腰椎椎間板嚢腫の一例
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概要
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我々は腰椎椎間板嚢腫の症例に対し,内視鏡下嚢腫摘出術を施行したので報告する.症例は28歳,男性である.4ヶ月前より,誘因なく,腰痛と左下肢痛が出現した.症状は腰椎椎間板ヘルニアに類似していた.MRIにて,L4/5椎間板に連続するT1WIにて低信号域,T2WIにて高信号域,ガドリニウム造影にて周囲がリング状に造影される腫瘍性病変を認めた.この症例に対し,内視鏡下摘出術を施行した.左L5神経根は嚢腫によって圧排されていた.嚢腫はL4/5椎間板と連続しており,これを摘出した.嚢腫壁は線維性組織によって構成されていた.術後,下肢痛は寛解した.腰椎椎間板嚢腫は2001年に報告されて以来,少数の症例が報告されているのみの稀な疾患である.この症例に対し,内視鏡下摘出術は有効であった.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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