外側広筋剥離と骨片固定後に,外傷の既往なくスクリューが折損した分裂膝蓋骨の2症例
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概要
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分裂膝蓋骨に対し,分裂骨片に付着する外側広筋の剥離とスクリューによる骨片固定を施行した後,誘引なくスクリューが折損した2症例を経験したので報告する.症例1は26歳の男性である.Saupe分類III型の左分裂膝蓋骨に対し,外側広筋剥離と骨片固定を行ったが,3ヶ月後に外傷の既往なくスクリューが折損した.症例2は14歳の男性である.Saupe分類III型の両分裂膝蓋骨に対し,両側の外側広筋剥離と骨片固定を行ったが,2ヶ月後に外傷の既往なく左側のスクリューが折損し,更に6ヶ月後に右側のスクリューが折損した.我々は,スクリューが折損した理由として,骨片付着部の外側広筋を剥離したことで,外側広筋からの圧迫を脱した骨片が可動性を獲得し,更にその後,骨片が外顆の頂部によって膝蓋大腿関節の関節面に適合するように押し上げられ,それに引き続いて,スクリューが折損したのではないかと推測する.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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