当科における人工関節置換術後感染の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】人工関節置換術における術後感染は治療に難渋する重篤な合併症である.当科で加療した感染症例について検討したので報告する.【対象及び方法】対象は過去5年間に当科で加療された7関節(人工股関節3関節,人工膝関節4関節,男3関節,女4関節)で,平均年齢は68歳であった.原疾患はOAが2関節,RAが2関節,大腿骨頭壊死が3関節であった.以上の症例に対し,患者背景ならびに治療法について検討した.【結果】多発性筋炎,RAなどの基礎疾患によりステロイド剤を内服している症例が3関節,糖尿病が2関節に見られた.起炎菌はグラム陽性球菌が6関節(内MRSA 3関節),非定型抗酸菌が1関節であった.治療法では,郭清術及び持続洗浄にて人工関節を温存し得たものが1関節で,残り6関節は人工関節抜去後抗菌剤混入セメントビーズ/スぺーサー挿入を経て感染の鎮静化が得られていた.うち3関節では2期的に再置換術を行い,現在感染の再燃は認めていない.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
- 多数の米粒体を含んだ慢性関節リウマチ性肩峰下滑膜嚢炎の2症例
- 固定足の踏下圧について-1-
- 超音波検査による深部静脈血栓症に伴う血行動態の検討
- Von Recklinghausen病に合併した胸腔内髄膜瘤の2例
- 頸骨ACL付着部骨折に対する鏡視下骨接合術の経験