陳旧性距骨頚部骨折に対して骨接合術を施行した1例
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概要
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転位が少ない距骨頚部骨折に対し,外固定による保存治療は,その経過中に転位が進み,変形癒合となってしまう可能性がある.今回,受傷後14週経過した距骨頚部骨折変形癒合に対して,手術加療を行った1例を経験したので報告する.【症例】16歳 女性 平成16年7月27日階段から転落して受傷.近医受診し,左足関節捻挫の診断にて2週間シーネ固定される.その後も痛みが持続し,受傷後3週に他院を受診.受傷後7週のX線にて距骨頚部骨折が判明.保存的に加療されたが,疼痛改善せず,受傷後12週にて当院紹介.X線にて明らかな転位を認め,3D-CTでは距骨と内果との関節裂隙が消失していた.MRI,骨シンチでは骨壊死は認めなかった.受傷後14週にて手術施行.術中所見でも距骨遠位骨片は内上方へ転位し,内果前方にインピンジしており関節軟骨は消失していた.骨折部を骨切りし,良好な整復位として,Acutrak 4/5 screw 2本にて骨接合を行った.術後2年4ヶ月の現在,無症状で骨壊死もなく,足関節可動域も健側と同等となっている.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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