比較的まれな踵骨裂離骨折の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【はじめに】若年者に起こった踵骨裂離骨折で術後皮膚壊死を生じた1例を経験したので報告する.【症例】28歳女性.2005年11月21日,走行中に転倒し(受傷肢位不明)歩行困難となったため当院受診.左踵部に骨性の隆起を認め,単純 X 線にて踵骨アキレス腱付着部裂離骨折を認めた.同日,経皮的にスクリュー固定術を行った.術後は軽度尖足位でシーネ固定とした.術後,スクリュー刺入部とは異なる部位に皮膚壊死を生じた.局所のデブリードマンを行い治療し,創治癒までに12週を要した.骨癒合は良好に得られ現在特に支障なく仕事復帰もされている.【考察及び結論】本骨折は皮膚壊死や固定後の再転位などの合併症をおこしたとの報告が多く,自験例でも受傷当日に手術を行ったにも関わらず皮膚壊死を生じた.壊死部位が軽度尖足位としたためにできた皺の谷部分であったことから軽度尖足位シーネの影響も示唆された.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
- 多数の米粒体を含んだ慢性関節リウマチ性肩峰下滑膜嚢炎の2症例
- 固定足の踏下圧について-1-
- 超音波検査による深部静脈血栓症に伴う血行動態の検討
- Von Recklinghausen病に合併した胸腔内髄膜瘤の2例
- 頸骨ACL付着部骨折に対する鏡視下骨接合術の経験