大腿骨転子部骨折後に発見された軟骨下脆弱性骨折の1例―MRIによる予後予測―:―MRI による予後予測―
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概要
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【はじめに】近年,大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折(以下 SIF)は急速破壊型股関節症(以下 RDA)の前段階である可能性が指摘されており,その予後予測や病態解明が重要と考えられる.今回 SIF 症例,RDA 症例さらに転子部骨折後の骨頭壊死症例の MRI 画像を比較し経過観察を行った.【症例】80歳,女性.転倒受傷.AO31-A1.NTX114.3.受傷時 X-P にて骨頭変形も認め,MRI 施行したところ,骨頭軟骨下に T1強調像にて低信号帯,STIR 像にて骨頭にびまん性骨髄浮腫を認め,SIF と診断.T2強調像ではさほどの異常輝度変化を認めなかった.骨接合術後4週で部分荷重開始し,10週で全荷重許可した.その後,骨頭圧潰変形等は認めていない.【考察】MRI において T1強調像や STIR 像では骨浮腫が反映されるため診断には有効だがやや強調された所見となる.その後の骨頭圧潰の予測には T2強調像が適当と考えられた.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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