アミロイド沈着の生化学的分析 ‐微小生検組織を用いたアミロイド蛋白の解析‐
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概要
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アミロイドーシスは,アミロイド線維蛋白が様々な臓器の細胞外組織に沈着し,その臓器障害を引き起こす一連の症候群である.アミロイドーシスは,その沈着蛋白の前駆蛋白質の種類により分類され,これまで約20種類の病型が同定されている.アミロイドーシスの治療法は,その病型により異なっているので,正確な病型診断が非常に重要である.今回我々は,アミロイドーシスの病型診断における,微小生検組織からのアミロイド抽出・生化学的分析法の有効性について報告する.患者は,従来の免疫組織化学的検索で病型診断できなかった2症例で,各々腎生検組織と末梢神経生検組織からアミロイドを抽出し,免疫グロブリン重鎖由来のAHアミロイドーシスと軽鎖由来のALアミロイドーシスと診断できた.このように,微小生検組織からのアミロイド解析法は,アミロイドーシスの病型診断に非常に有用な手法である.
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