一泊人間ドック受診者における睡眠呼吸障害の実態
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概要
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一般に30~60歳の成人が睡眠呼吸障害 (sleep disordered breathing; SDB=睡眠中の無呼吸あるいは低呼吸) を持つ頻度は,欧米では男性の24%,女性の9%といわれ,このなかで日中の傾眠を伴う症例を睡眠時無呼吸症候群 (sleep apnea syndrome; SAS) と診断すると男性の4%,女性の2%がこれに相当するといわれている。今回,当院一泊人間ドックを受診した男性824名から無作為に抽出した男性208名 (30~76歳,平均年齢53.1歳,平均Body mass index; BMI 23.6kg/m2)を対象に,簡易睡眠ポリグラフ検査を施行し,SDBの頻度やその臨床的意義について検討した。SDBを有する頻度は76.4%,SDBを有する者のうち何らかの症状を伴うものをSASと定義すると頻度は70.2%,日中の傾眠を伴う者と定義すると12.5%の頻度であった。SDBを有する男性は,BMI,Epworth sleepiness scale; ESS (日中の眠気の指標),総コレステロール値,中性脂肪値に関してはSDBを有さない群と有意差は認められなかったが,年齢,収縮期・拡張期血圧は有意に高かった。わが国においても潜在した睡眠呼吸障害の頻度は欧米並に高く,高血圧,心・血管障害の危険因子と関連している可能性がある。また,問診やESSによるSDBの予測は不十分であり,少なくとも簡易睡眠ポリグラフ検査が望まれる。
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一般社団法人 日本農村医学会 | 論文
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