産褥期に癒着胎盤が疑われ全身麻酔下に単純子宮全摘術を行った1例
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概要
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癒着胎盤とは, 胎盤絨毛が子宮筋層に侵入し胎盤剥離不能となる疾患である. 本症を疑う場合, 大量出血に伴う合併症に注意が必要である. 他院にて3週間前に経腟分娩した30歳の女性. 産褥期出血にてHb 3.7g/dLとなり当院緊急入院となった. 術前より輸血され, 全身麻酔下に経腟的胎盤剥離を試みたが, 出血のため剥離不能だった. 単純子宮全摘術に術式変更され止血された. 病理診断により癒着胎盤と診断された. 癒着胎盤は母体死亡原因の約3%である. 画像診断による術前診断は難しい. 出血性ショックの増悪や凝固能異常が懸念される場合があるため区域麻酔よりも全身麻酔が望ましいと思われた.
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