鼠径ヘルニアに総鞘膜を利用して修復を試みた ミニチュアダックスフンドの一症例
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概要
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広範な片側性鼠径ヘルニアの未去勢雄犬に対して、総鞘膜を利用した外科的修復術を試みた。ヘルニア輪は去勢術後の総鞘膜を鼠径部に誘導し扇状に広げて被覆し、その補強に恥骨筋の一部も利用した。8ヵ月を経過したが、再発や合併症も認められず、経過良好である。本術式は、従来の縫縮法では修復が困難である鼠径ヘルニアに対し、人工材料を必要とせず、ヘルニア輪に無理な緊張を与えない有用性の高い術式の一つであると考えられた。
- 獣医麻酔外科学会の論文
獣医麻酔外科学会 | 論文
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