並列モデル細分化による大規模有限要素解析の効率化
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概要
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構造, 流体などの物理現象を表す偏微分方程式を数値的に解くための一手法として, 有限要素法が広く用いられている. 文部科学省次世代IT基盤構築のための研究開発「イノベーション基盤シミュレーションソフトウェアの研究開発」プロジェクトでは, 有限要素法に基づいた, 高並列環境で高速に動作する構造解析ソルバFrontISTRおよび熱流体解析ソルバFrontFlow/blue等の研究開発を行っている. これらのソルバによって大規模な構造解析, 流体解析を並列計算機環境で高速に行うことが可能となった一方, 解析に用いる数億~数千億自由度のモデルをいかに効率よく生成するかが新たな課題となっている. 大規模なメッシュを効率的に作成する方法としては, 既存の小~中規模メッシュの要素を細分化する方法が考えられる. 著者らは, 今回新たに並列有限要素法解析ソルバにライブラリとして組み込み, モデルの細分化を並列環境で行い, そのまま並列解析に移行できる汎用的なツールREVOCAP_Refinerを開発した. 本稿では, REVOCAP_Refinerの特徴と主要アルゴリズムについて詳述するとともに, 並列有限要素法解析ソルバFrontISTRおよびFrontFlow/blueにREVOCAP_Refinerを組み込み, 実問題解析における性能を評価した結果について報告する.
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