屋外における被験者を用いた着衣時人体の日射吸収率の実測
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概要
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屋外における熱的快適性および熱的危険性を評価する際,人体の日射吸収率は重要な要素である.著者らは前報において,黒色および白色の平面布の日射吸収率を,それぞれ0.67と0.21と報告した.本研究では,複雑な形状を有する人体に衣服を着用させた状態で日射吸収率を測定した.測定には長短波放射計および日射計を用いた.測定に用いた衣服は,黒色および白色の布生地から製作された上衣および下衣である.これらを組み合わせた4条件(B-B, B-W, W-B, W-W)で測定を行った.実験により以下の知見を得た.本研究の測定手法を用いることによって,形状や色彩の異なる多様な衣服を組み合わせた場合でも適切に日射吸収率が測定できる.着衣時人体の日射吸収率は上下黒色衣服が0.76で,上下白色衣服が0.38であった.上下異なる色彩を組み合わせた衣服および被験者の日常着を着用した場合の日射吸収率はこれらの値の範囲内であった.
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