熱中症発症の地域差 ‐山梨県と北海道の比較から‐:―山梨県と北海道の比較から―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
山梨県(1995-2004年)と北海道(2000–2004年)の熱中症発症状況について,解析した.日最高気温が高いと発症数が増加した.発症は日最高気温27℃よりみられ,33–36℃で著しくなる.年齢層別の熱中症発症数は,10才代をピークとする若齢群と,60–80才代をピークとする高齢群の 2 峰性となった.若齢群では,戸外の運動,作業などの労作性熱中症が多く,高齢群では,戸外や室内で日常生活をしている時に発症していた(非労作性(古典性)熱中症).屋内での発症は,疾病など異常のある高齢者に多かった.年齢層別発症数の若齢群ピークは,山梨県の10年間のうち 3 年間では認められず,北海道の 5 年間でも同様であった.従って,この 2 峰性については,なお種々の面から検討する必要がある.熱中症による死亡例は,10年間に 8 例であり高齢者に多かった.
- 日本生気象学会の論文
日本生気象学会 | 論文
- スギ花粉の放出と拡散過程の解明 (〔第41回日本生気象学会大会〕シンポジウム:植物とヒトとのかかわり)
- 高温環境における局所冷却時の生理応答--人体熱モデルによる解析と被験者実験
- 花粉症について (〔第41回日本生気象学会大会〕シンポジウム:植物とヒトとのかかわり)
- 農村地域における高齢者住宅の温熱と空気環境の実態
- ドイツにおける健康関連分野での森林利用に関する研究