座位からの歩行開始動作における流動性の決定要因
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概要
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〔目的〕座位からの歩行開始動作(sit-to-walk task: STW)について,課題条件の変更が,動作の流動性(fluidity)に及ぼす影響を検討することを目的とした.〔対象〕健常成人15名(平均年齢23.2歳)を対象とした.〔方法〕下腿長の座面高の椅子からの快適速度による正面方向への歩行開始動作を基本条件とし,動作速度(最大速度),椅子の座面高(低い椅子,高い椅子),目標地点の方向(右斜め,左斜め)を変更した課題条件のそれぞれで,STWを三次元動作解析装置を使用し測定した.評価指標としてFluidity Index(FI)を用い,基本条件に対する変更条件のそれぞれを比較した.〔結果〕高い座面高および速い動作速度でのSTWは基本条件に比べ有意にFIを上昇させた.低い座面高および方向の変更では基本条件と有意な差は認められなかった.〔結語〕環境条件の変更はfluidityに影響を与えるため,STWの測定や練習を実施する際にこれらを考慮する必要性がある.
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