超音波測定による大腿前面の筋の硬さと膝伸展筋力の関係
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概要
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〔目的〕高齢者の安全な膝伸展筋力の推定のために,超音波画像計測装置を用いて測定した大腿筋厚および筋の硬さにより,膝伸展筋力推定の寄与率が高まるか検討した。〔対象〕65歳以上の運動習慣,生活状況の異なる地域在住高齢者とデイサービス利用者240名とした(平均年齢80.6±4.8歳)。〔方法〕対象の大腿筋厚と大腿筋厚変化率を超音波画像計測装置により測定した。体格や運動機能に関する指標として,膝伸展筋力,BMI,握力,開眼片足立ち時間,5 m歩行時間(通常・最大)を測定した。また,運動習慣,生活状況について質問紙にて聴取した。〔結果〕膝伸展筋力を従属変数,性別,大腿筋厚,大腿筋厚変化率を独立変数とした重回帰分析の結果,R=0.508,adjusted R2=0.248の統計学的に有意な回帰式を得た。これに運動機能や生活状況に関する変数を加えると,R=0.716,adjusted R2=0.486であった。〔結語〕膝伸展筋力を予測する因子としては,大腿筋厚に大腿筋厚変化率を加えても寄与率は低いが,他の運動機能や生活状況に関する指標を付加することで膝伸展筋力の予測能力を高めることができる。
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