理学療法臨床実習における実習生の意識構造の変化 ―質的内容分析と数量化III類による探索的構造分析―:─質的内容分析と数量化III類による探索的構造分析─
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
〔目的〕本研究の目的は,理学療法臨床実習期間における実習生の意識変容過程を明らかにすることにある。〔対象〕対象者は,臨床実習が行われた実習生13名(男8名,女5名,平均年齢23.6±3.8歳)とした。〔方法〕実習日誌の感想文の内容を知識・感情・意欲の3つの視点から作成したカテゴリーを用いて数量化し,それらを実習の前・中・後期において比較した。さらに数量化III類を用いて実習生の意識構造を図示化し,それを用いて実習生の意識変容過程を分析した。〔結果〕数量化による内容の比較では,実習期間を通して理学療法実践,高喚起,内向的意欲カテゴリーが多い傾向を示した。また数量化III類による意識構造の図示化では,実習生の意識構造は知識・感情の軸と冷静な実習・躍動的な実習の軸によって構成されていることが明らかとなり,さらに実習生の意識変容過程の分析では意識変容過程は「感情優位」,「知識優位」,「専門・統合優位」,「意欲優位」,「冷静優位」,「躍動優位」,「混合」の7つのタイプに分類できることが明らかとなった。〔結論〕本研究は,実習期間を通して実習生は意識の中で理学療法実践を多く学びながら緊張や焦りを多く感じ思考的な意欲を心がける傾向にあること,実習生の意識構造は知識・感情や冷静な実習・躍動的な実習という軸によって構成されていること,そして実習生の意識変容過程には7つのタイプがあることを示唆した。
- 理学療法科学学会の論文
理学療法科学学会 | 論文
- 立位での一側下肢挙上動作における足底圧中心軌跡と下肢筋筋活動の立ち上がり潜時ついて : テーピングによる横足根関節可動域制限の有無における検討
- 静的姿勢保持に共通する足圧中心動揺パラメーターについて
- 静的姿勢保持における足圧中心動揺パラメーターの相互関係
- 制御工学的手法を用いた動的な立位姿勢バランスの評価指標に関する検討--身体前傾・復位動作特性と力学的パラメータの関連性について
- 本邦における Alberta Infant Motor Scale の Percentile ranks の調査