脊柱後彎変形患者における脊柱伸展可動性とバランス,歩行能力との関係
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概要
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〔目的〕本研究は脊柱後彎患者(円背患者)のバランス,歩行能力と関係する因子を明らかにすることを目的とした。〔対象〕対象は円背患者20名(男性6名,女性14名,平均年齢77.8±4.7歳)とした。〔方法〕脊柱の他動伸展可動性(伏臥位での脊柱伸展他動運動における胸骨柄上縁から床面までの垂直距離を指極で除した値),自動伸展可動性(伏臥上体そらしでの胸骨柄上縁から床面までの垂直距離を指極で除した値),体幹前傾角,年齢と開眼片脚立位(OLS),Timed Up and Go test(TUG),最大歩行速度(MWS),エネルギー消費の指標である生理的コスト指数(PCI)を測定した。〔結果〕脊柱の他動伸展可動性とOLS,MWSとの間には有意な正の相関,TUGとの間には負の相関が認められた。脊柱の他動伸展可動性とPCIとの間,脊柱の自動伸展可動性,体幹前傾角,年齢とOLS,TUG,MWS,PCIとの間には相関が認められなかった。〔結語〕円背患者において,脊柱の他動伸展可動性はバランス,歩行能力と関連していることが示唆された。
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