通常歩行時の骨盤加速度に注目した歩行分析―若年者における歩行時加速度の特徴的パターンの同定に関する検討―:―若年者における歩行時加速度の特徴的パターンの同定に関する検討―
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概要
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歩行の客観的評価に加速度計を用いる方法が注目されているが,基準指標となる特徴的パターンは明らかにされていない。そこで本研究は,正規化した若年者の歩行時加速度データより共通する特徴的パターンを同定することを目的とした。若年者99名の通常歩行時の加速度計を骨盤の仙骨部に装着し,前後方向(X軸),左右方向(Y軸),上下方向(Z軸)の3方向において計測した。無作為に20名を抽出し,データを正規化して加速度パターンの抽出から特徴点を検討した。同一対象者内では各方向とも加速度の特徴的パターンは一定となる傾向を示した。20名のデータの平均値については前後方向だけが個人の特徴を反映するパターンを示した。また,上下方向においても同様に個人の特徴的パターンを反映していたが,同一対象者内では分散は一定となる傾向を示したものの,20名のデータでは必ずしも一定とはならなかった。以上の結果から,健常若年者による歩行時の骨盤加速度には対象者個人および対象者全体の平均値に共通した特徴的なパターンが存在することが明らかとなった。
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