老人保健施設入所女性のADLとQOLおよび身体機能との関連性
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概要
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本研究では,老人保健施設入所者の女性24名(平均年齢:81.3±8.1歳)を対象に,文部科学省の設定した新体力テスト,生活体力および平衡機能の測定を実施し,要介護高齢者のADLとQOLおよび身体機能との関連性について検討した。その結果,高齢者のADLには,歩行能力,下肢の身体機能に加え,筋力および筋持久力が関与していた。また,歩行能力,下肢および上肢の身体機能,柔軟性に平衡機能が強く関与していた。さらに,ADLに加え,抑うつ度が高齢者のQOLに直接関与していた。したがって,要介護高齢者のQOLは,平衡機能および筋機能を維持することによるADLの保持に加え,抑うつ度などの精神的なファクターを反映する可能性が考えられた。これらの知見は,今後高齢者に適した運動プログラムを作成していくための有効な情報として位置づけられるものと考える。
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