キレート樹脂膜の電気化学的性質について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Dowex A-1とポリ塩化ビニールよりなる不均質膜を用い, その電気抵抗の測定とNaCl-CaCl2系における電解透析実験を行ないNa<SUP>+</SUP>とCa<SUP>2+</SUP>との透過性について検討した.<BR>この結果, かかるキレート膜の膜抵抗は塩化カルシウム溶液中では低濃度で急激に増加しその割合は溶液のそれに比例し, 塩化ナトリウム-塩化カルシウム溶液中のそれはカルシウムの存在によつてかなり増加する.<BR>また, 電解透析によるNa<SUP>+</SUP>とCa<SUP>2+</SUP>の移動量の比, すなわち選択透過係数はカルシウム含有量に無関係でその値は約1を示した.しかしながらCa<SUP>2+</SUP>の存在によつてカチオンの輸率は減少し, カチオン選択性が認められなくなる傾向がみられた.<BR>本試験の実施にあたり御指導をいただいた当場場長諏訪小一郎氏および次長清水和雄氏, 御協力を受けた電気課長鈴木清氏に深甚なる謝意を表します.
- 日本海水学会の論文
日本海水学会 | 論文
- 有機スズ代替防汚剤と沿岸海洋環境
- 流れ分析システムを用いる海水中無機微量成分の定量
- 高純度塩化ナトリウム中のマンガンのミクロイオン交換分離-フロ-インジェクション接触定量
- 蛍光X線法による塩中のマグネシウム,カリウムなどの簡易同時定量
- 蛍光X線法による塩中のカルシウム,ストロンチウムおよび硫酸イオンの簡易同時定量