HEART's Original [症例] 川崎病が原因と考えられる冠動脈瘤を背景に若年成人に急性心筋梗塞を発症した1症例
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概要
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症例は27歳,男性.4歳ころ,川崎病を疑われたが確診されず以後もフォローされていなかった.前胸部痛を自覚し救急車にて初診.心電図上V<SUB>1</SUB>,V<SUB>2</SUB>で異常Q波,心エコーにて前壁中隔領域に左室壁運動消失を認め,急性心筋梗塞の診断にて緊急冠動脈造影施行.左冠動脈前下行枝近位部に石灰化を伴う冠動脈瘤があり,瘤の近位端にて完全閉塞を認めた.閉塞部位に血栓吸引療法,ステント留置を行い,閉塞は解除され冠血行再開を認めた.亜急性期の冠動脈造影にて#6に最大径7.8mm,#2に同5.5mmの冠動脈瘤を認めた.ステント内および他の部位に狭窄所見は認めなかった.転院先病院の半年後慢性期冠動脈造影にてステント内再狭窄は認められず良好な開存を確認した.<BR>川崎病が原因と考えられた冠動脈瘤を背景に,若年成人に急性心筋梗塞を発症した1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
- 公益財団法人 日本心臓財団の論文
公益財団法人 日本心臓財団 | 論文
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