劇症型A群溶連菌感染症による致死性大腿部蜂か織炎の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
劇症型A群溶連菌感染症の1剖検例を経験した. 初期症状発症から1週間, 当院初診から6時間でショック状態に陥り, 診断確定時には死亡していた. 診断確定後の治療は困難であり, 早期診断・早期治療が望まれるが, 剖検所見からも早期診断の手掛かりとなる所見が得られなかった. 劇症型A群溶連菌感染症の初期症状として蜂窩織炎様軟部組織炎が存在することから, 文献上報告された劇症型A群溶連菌感染症43例と当科で経験した蜂窩織炎28例を比較検討し, 水疱形成の存在と, 膿瘍形成の否定が有効な手掛かりであると結論し, 劇症型A群溶連菌感染症予備群として, ペニシリンG大量投与を考慮すべきであると考えた. 実際にこのような症例は過去2年間で1例しか存在しなかったが, ペニシリンG大量投与などで良好に経過した.
- 中部日本整形外科災害外科学会の論文
中部日本整形外科災害外科学会 | 論文
- 肢位の変化が下腿Anterior Compartment内の筋血流量に及ぼす影響について (第59回中部日本整形外科災害外科学会) -- (下腿骨折ほか)
- 末梢神経の血行動態-2-神経剥離及びClippingの影響 (第57回中部日本整形外科災害外科学会) -- (基礎的研究(神経))
- 末梢神経の血行動態-1-緊張の影響 (第56回中部日本整形外科災害外科学会) -- (末梢神経)
- 慢性骨髄炎瘻孔部より発生した皮膚癌の2例 (第56回中部日本整形外科災害外科学会) -- (炎症性骨関節疾患)
- 悪性骨腫瘍に対する制癌剤の感受性に関する研究--APD法の検討 (第56回中部日本整形外科災害外科学会) -- (悪性腫瘍)