混成堤における越波水の打ち込み特性と被覆材の安定性
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概要
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混成堤の基礎捨石マウンドは来襲波浪による散乱や変形を生じないように十分な重量を有する石やコンクリートブロックにより被覆される.防波堤港外側のマウンド被覆材については,谷本ら(1982)や高橋ら(1990)により十分な検討が行われており,設計波浪に対して適切な重量を算定することができる.また,近年では須藤ら(1995)により変形を許容した重量算定法も提案されており,マウンド機能を損なわない程度に重量を低減することができる.これに対して,港内側のマウンド被覆材については港外側重量の25~50%の値が経験的に使用されている.しかしながら,実際には被災事例は極めて少なく,条件によっては被覆工が省略でき工費の縮減が可能になると考えられる.さらに,図-1に示すように防波堤港内側の静穏域に浚渫土砂などの安価な資材を用い藻場造成を目的としたマウンド部を設け,水産生物の生息場として利用する計画がある.この場合,コンブ等が光合成を十分に行えるように,マウンド天端水深を4~5m程度とするため,越波水の打ち込みに対する被覆材の安定性の検討が重要な課題となる.そこで本研究では数値計算および水理模型実験により越波水の打ち込み特性と港内側マウンド被覆材の安定性についての検討を行った.これらの結果により被覆材の移動特性を明らかにするとともに安定重量の算定法を提案する.
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