超音波振動研削の研究 (第1報):振動方向と研削量の関係について
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概要
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以上, 超音波振動研削における振動方向 (研削様式) と研削能率の関係を調べた結果を要約すると次のようである.<BR>1) いずれの方向の超音波振動研削においても無振動研削よりも大きな研削能率が得られる.<BR>2) 超音波振動の振動方向に関係なく, 研削能率<I>V<SUB>m</SUB></I>と被削材押付圧力<I>P</I>の間には<I>V<SUB>m</SUB></I>∞<I>P</I>の関係が存在する.<BR>3) 超音波振動研削の研削能率は振動方向と速度比に大きく影響される.すなわち, 左右方向振動研削についていえば最大傾斜角θ≒75° (被削材振幅が10μ以上の場合) で, 同一方向振動研削の場合には同一点研削回数<I>N</I>≒3回でそれぞれ最大の研削能率が得られる.また, 垂直方向振動研削においては最大食込角φ≒10°付近で研削能率はほぼ最大となる.<BR>4) 同一方向振動研削においては臨界研削速度が認められる.しかし, 砥石周速度が臨界研削速度を越えた場合でも無振動研削にくらべてはるかに高い研削能率が得られる.<BR>5) 研削能率のみの観点からいえば, 速度比が比較的大きい場合には左右方向振動研削が適し, 逆に速度比が小さいときには垂直方向振動研削が有利であるといえる。
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