1980年代前半のサヘル干ばつに伴う風と水蒸気量の異常
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概要
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本研究では, 1980年代前半のサヘル干ばつに伴う, 8月の風と水蒸気量の異常について調べた. 1980年代前半の干ばつの特徴は,グリニジ子午線において, 1982-83年の全緯度帯にわたる降水の減少と1984年の降水帯の南偏である. 1984年には,東経35度でも降水帯の南偏が認められる. ニアメ (13°N, 2°E) では, 1982-84年に中上層の東風が強化される。上層の東風の強化は, 1968-73年の干ばつ時には認められない。さ、らに, 1984年に露点差 (T-Td) が極大となるが,この原因としてギニア湾からめ水蒸気供給の減少が考えられる.一方,ハルッーム (16°N, 33°E) では,露点差が1983年に急増し,』1984年に極大となる.このとき,下層の降水をもたらす赤道西風が薄く850 mbに達しない.ハルツームにおいて,西風が1983年には300-500 mbに, 1984年には700 mbに出現するという異常も認められる.
- The Association of Japanese Geographersの論文
The Association of Japanese Geographers | 論文
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