化膿性腎盂腎炎により右腎臓を全摘出したホルスタイン種雌育成牛の1症例
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概要
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元気消失の主訴でホルスタイン種雌育成牛(121日齢)を診察したところ,発熱,膿尿および触診で右腎臓腫脹が認められた.超音波診断検査で腎盂の拡張と内容物の貯留が認められた.化膿性腎盂腎炎を疑い抗生剤で加療したが効果はみられず,一般症状が悪化し,内科的治療では治癒不能と思われた.血液検査で尿素窒素およびクレアチニン値は正常であり,左腎臓機能には異常がないと思われたため,生後149日齢に右腎臓を全摘出した.摘出した右腎臓は重さ6.48㎏で,腎盂は拡張してチーズ様膿が充満していた.腎臓摘出後は順調であり,79カ月齢で腰痿によって死亡するまで,腎臓機能,体重,繁殖成績,病歴および泌乳量を経過観察したところ,いずれも明瞭な異常は認められず,育成期の右腎臓摘出はその後の乳牛の能力に悪影響を与えないことが示唆された.
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Japanese Society of Large Animal Clinics / Large Animal Clinic Research Association | 論文
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