反逆と探求の詩学―ルベン・ダリオ『俗なる詠唱』序文の解釈を通じて―
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概要
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本研究は、ルベン・ダリオ (1867-1916) の詩集『俗なる詠唱』(Prosas profanas, 1906) 序文の解釈を通じて、詩の本質についてのダリオの基本的な思想を明らかにしようとするものである。ダリオにおける詩についての詩、詩人についての詩の多さから分かるように、詩の本質という問題は一貫してダリオの関心を引き続けるものだった。詩論としての『俗なる詠唱』序文の解釈にあたり、ポール・グルーサックによる『異色の人々』(Los raros, 1896) の批判への応答である「旗幟の色」("Los colores del estandarte") をはじめとするダリオのブエノスアイレス時代のテクストを参照した上で、本研究は、ダリオの基本的な思想が「詩人は規則と慣習を排し、美の無限の可能性のもとで自らの詩を追求しなければならない」というものであること、さらに、ダリオにおいて "raro" 及び "cosmopolitismo" の概念が上述の基本思想と密接な関わりを持つものであることを結論づけた。
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