降雨及び人工林における林齢空間分布の経時変化が表層崩壊発生に与える影響評価について
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概要
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宇都宮大学演習林内のヒノキ人工林分 (面積3.1km<SUP2</SUP>) を対象に,降雨及び林齢の空間分布の経時変化が表層崩壊発生に与える影響を検討した。対象期間は1979 年から2011 年までの33 年間である。対象地では1998 年の8 月末豪雨によって20 年生の林分を中心に表層崩壊が多発している。33 年間の連続した時間降雨データを24 時間連続無降雨で区切り,2303 個の降雨イベントに区分した。うち上位33 個の一雨雨量の降雨を入力値とするモデル計算を行った。使用モデルは地下水位と林齢に対応した根系土質強度補強効果を組み込んだ分布型崩壊モデルである。本モデルは流域が十分に湿潤状態にあることを想定しているため,計算開始条件として確率評価による先行降雨指標を導入した。検討の結果,的中率は高くないものの,崩壊が発生した1998 年8 月時点で最も崩壊危険性が高く,さらに同一降雨に対しては1981 年時点が最も崩壊危険性が高いことが示され,本手法のある程度までの有効性を確認した。
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