アリル変性マレイミド樹脂の骨格構造と硬化物特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
各種骨格のビスマレイミド (BMI) とo, o'-ジアリルビスフェノールA (CA) を用いてアリル変性マレイミド樹脂硬化物を作製し, BMI・骨格構造およびBMI/CAモル比の硬化物物性に及ぼす影響を検討した。<BR>BMI/CAモル比が大きいほど比重・ガラス転移温度・熱時強度・弾性率は増加した。これはBMI単独重合成分の増加に伴う架橋密度の増加の効果と考えられる。また, 同様にBMI/CAモル比が大きいほど吸水率・熱分解温度は高くなった。これは, マレイミド基濃度の増加の効果と考えられる。<BR>BMI骨格構造により硬化物の架橋密度が変化し, 一般に骨格鎖長が短いBMIの系ほど架橋密度が高く, メタ結合を多く含むBMIや長鎖脂肪族基を有するBMIの系では架橋密度が低くなる傾向を示した。架橋密度が高いBMI/CA硬化物ほど吸水率・ガラス転移温度・熱時強度・弾性率は高い傾向を示した。熱分解温度は分解されやすい直鎖状の脂肪族基を有するBMI骨格の系では低い値を示したが, それら以外のBMI骨格間では大きな差がなく, BMI/CAモル比の与える影響の方が大きかった。
- 合成樹脂工業協会の論文
著者
関連論文
- OH基濃度を制御した高周波プリント配線板用多層材料の開発
- 4 アリル変性マレイミド樹脂;マレイミド骨格構造と硬化物特性
- 10 新規マレイミド化合物;構造と硬化物特性の関係
- 9 超臨界水中での熱硬化性樹脂の分解 (第2報)
- 28 グリシジルメタクリレート変性ノボラックレジンの硬化に関する研究
- 20 マイクロカプセル化手法を用いたフェノール樹脂の硬化挙動の制御
- アリル変性マレイミド樹脂の骨格構造と硬化物特性