血液透析患者の腎性貧血に対するCERA(continuous erythropoietin receptor activator)2週に1回投与の長期投与成績
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概要
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エポエチン ベータ ペゴル(continuous erythropoietin receptor activator:CERA)は従来のエポエチン ベータ(EPO)に1分子の直鎖メトキシポリエチレングリコール(PEG)を化学的に結合させることによって血中半減期を著しく延長し,持続的な赤血球造血を可能にした新たなESAである.われわれはすでに血液透析(HD)患者に対するCERA隔週投与による28週間までの貧血改善効果について報告している.しかし,EPOからCERAを2週に1回投与に切替えて長期投与した報告はなく,今回,CERA切替え方法の妥当性と目標Hb値維持効果を長期にわたり検討した.その結果,HD患者の貧血治療において,EPOをCERAに切替え2週に1回投与することで,Hb値は目標Hb値±0.5 g/dLの範囲内で長期間安定して維持された.切替え時のHb値にかかわらずCERA平均投与量は有意に減少し,2週に1回のCERA投与量は55週時点で32 μgとなった.また,静注鉄剤の平均使用量は有意に低下した.さらに,ESAの反応性指標ERI(erythropoietin resistance index)は有意に低下し,CERAによる造血効果の改善が認められた.以上の成績から,CERAの2週に1回投与は長期投与においても,HD患者の腎性貧血改善および維持に有用と考えられた.
- 一般社団法人 日本透析医学会の論文
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