キュウリに含まれるギ酸の部位別分析と味覚特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
キュウリに含まれるギ酸の分布および味覚特性を明らかにするため, まず, HPLC法による分析法とキュウリ試料調製法について検討を行った。設定したHPLC分析法のギ酸定量限界は0.5 mg/Lであり, 再現性も良好であった。キュウリは, 果皮, 維管束, 果肉および種子, それぞれの部位に分け, HPLC分析試料を調製した。HPLC分析の結果, ギ酸は果肉と種子では検出されず, 果皮と維管束に局在することが示された。ギ酸標準水溶液の味覚特性を調べた結果, 低濃度 (<10 mg/L) では渋味を感じ, 濃度が高くなるに伴って渋味とともに苦味と酸味も強くなった。キュウリの渋味とギ酸濃度との関係については, 特に果皮を食したときに感じられる渋味は, ギ酸によるものと推察された。さらに, ギ酸を各種濃度に調整したキュウリの官能結果からも, ギ酸がキュウリの渋味の主な要因であることが示唆された。
- 公益社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
著者
関連論文
- 小学校給食の単独校調理方式と給食センター方式の比較
- ***の健康支援のための基礎調査研究
- 中国黒龍江省と内モンゴル自治区に住む中年女性のBMI : 農民・農牧民・町民の間にBMIに差があるか?
- 日本人女性と中国人女性の味覚感度の比較 : 調査データの基本分析について
- 中国東北部黒龍江省の農村と都市にすむ中年女性の食生活状況
- 欠測値がある基本味質データの相関構造の推定
- 調査・研究 味覚感度にみる食塩摂取の栄養指導
- 栄養指導の現場から 水車の里に住む脊振中学生への栄養指導から
- 健康と食べ物 中国東北部の食生活--農村と都市の比較
- 肥満における味覚の変化について
- 脂肪酸からみた食事脂質評価の一例
- n-3系及びn-6系不飽和脂肪酸量からみた料理(主材料別)の脂質評価
- 「離乳の基本」改定前後における育児雑誌の離乳食メニューの変遷
- キュウリに含まれるギ酸の部位別分析と味覚特性