「放射性廃棄物地層処分における熱・熱水の影響評価に関する基礎研究(その2)」の成果概要
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概要
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本報告は原子力発電環境整備機構の委託研究「熱・熱水の影響評価手法に関する検討」,「同(その2)」,「同(その3)」(原子力発電環境整備機構,2004,2005,2006)として実施した研究成果を,公表論文形式に書き改めたものである.初年度の成果については,既に地質調査研究報告(Vol.55,No.11/12, 2004)に特集:「放射性廃棄物地層処分における熱・熱水の影響評価に関する基礎研究」として公表しているので,ここでは 2~3年目の成果を主に報告する.本研究の目的は,高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究の一環として,わが国における高温地域の地球科学的特性と成因を把握し,概要調査地区選定及びそれ以降の調査段階における熱・熱水の影響評価を行うための調査・解析・評価手法について検討することである.その過程で,東北地方と中国・四国地方での高温地区を含む広域地域のタイプ分けを行い,それぞれの地域の概念図を作成した.また,サブテーマ毎に検討した研究概要は以下のとおりである.(1)高温地域の地球科学的特性の検討 以下に示すテーマ毎の文献調査及びデータの収集・整理を行った. ①地球科学的特性に関する情報収集及び 2次元・3次元可視化 ②紀伊半島の高温温泉の特性検討 ③高温地区を含む広域地域のタイプ分け(2)高温地域の成因の検討 高温地域の成因を検討するために,以下の広域流動シミュレーションによる成因の検討を実施した.(3)調査・解析・評価手法の検討 熱・熱水の影響評価における最適な調査・解析・評価手法を確認するために,以下に示す検討を行った. ①温泉放熱量に基づく熱異常抽出・特性把握方法に関する検討 ②地熱井変質データベースの構築と事例 6地域のモデル化による多様な変質環境の検討 ③放射年代測定法を用いた地熱系の長期変動解析手法 ④流体地化学に基づく熱・熱水の影響評価手法(4)熱・熱水の影響評価のための調査・解析・評価手法 これまでの研究成果を踏まえて,概要調査計画の立案及び概要調査の実施における「熱・熱水の影響評価のための調査・解析・評価手法」を提案した.
- 産業技術総合研究所地質調査総合センターの論文
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