規制緩和後の生命保険業界における競争促進と情報開示
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1996年の改正保険業法に始まった生命保険自由化の流れは,業界の市場構造に大きな変化を及ぼした。しかし,これを消費者利益の観点から改めて見ると,競争によって価格を引き下げ,剰余を消費者に還元するという目的は実現できていない。規制緩和によるメリットを消費者が十分に享受するためには,消費者がニーズに合った保険を選ぶために必要な情報開示をさらに強化する必要がある。具体的には,比較情報を流通させるための前提となる約款と保険料表の開示と,それらの情報を十分に使いこなすための前提として「購入者手引」の全契約者に向けた事前交付を,保険会社に義務付けるべきである。
- 日本保険学会の論文
日本保険学会 | 論文
- "虚業家"による生保乗取りと防衛側のリスク管理--大正期中央生命の濫用的買収未遂事件を中心として
- 少子化と経済変動
- コーポレート・ガバナンスと機関投資家の役割 (保険業とコーポレート・ガバナンス--平成14年度〔日本保険学会〕大会共通論題)
- 若者と年金問題
- 保険と老後設計