大腸癌開腹手術における創感染危険因子の検討
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概要
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目的:大腸癌開腹手術における有用な創感染予防策を明らかにする目的で,創感染危険因子の検討を行った.対象と方法:2009年1月から2010年12月までに当科で待機的開腹手術を行った初発大腸癌134例を対象とし,創閉鎖法,皮下ドレーンの有無,腫瘍部位,BMI,術前併存疾患の有無,ASAスコア,手術時間の各臨床因子と創感染の関係について後ろ向きに統計学的検討を行った.結果:創感染発生例は19例(14.2%)であった.単変量解析では,創閉鎖法が埋没法6.5%,スキンステイプラー法31.7%で,有意に埋没法で創感染の発生が少なかった(p=0.0003).また,ASAスコア(p=0.003),手術時間(p=0.0006)も有意な創感染危険因子であった.多変量解析では,創閉鎖法(p=0.002),ASAスコア(p=0.02),手術時間(p=0.02)が有意に独立した創感染危険因子であった.結論:真皮埋没縫合による創閉鎖が,有用な創感染予防策であることが示唆された.
著者
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久保 雅俊
Department of Surgery, Mitoyo General Hospital
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宇高 徹総
Department of Surgery, Mitoyo General Hospital
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遠藤 出
Department of Surgery, Mitoyo General Hospital
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小林 成行
Department of Surgery, Mitoyo General Hospital
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大谷 弘樹
Department of Surgery, Mitoyo General Hospital