ASR抑制効果を支配するフライアッシュキャラクターのSEM-EDS/EBSDによる解析
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概要
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ASR抑制効果の異なるフライアッシュ(FA)(JISⅡ種相当)5種類について,FAの銘柄ごとのキャラクターとASR抑制効果との関係を明らかにすることを目的とし,FAの粒子解析を実施した。後方散乱電子回折(EBSD)とエネルギー分散型X線分光器(EDS)により,FA中の非晶質相の種類と存在状態を把握し,さらに反射電子(BSE)像とEDSを用い粒子解析を行い,FAを構成する相を分類し,各相の体積割合,粒度分布および比表面積を求めた。複数の非晶質相が認められたが,mulliteと非晶質相が混在する粒子の比表面積が大きいものほど,高濃度の外来アルカリ環境下において,高いASR抑制効果を示すことが明らかとなった。ASRを抑制するポゾラン反応は非晶質相によることを考慮すると,上記のFA粒子に含まれる非晶質相がASR抑制効果に大きく寄与していると考えられた。