COPDの早期発見のための心電図スクリーニング
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概要
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目的:慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主原因は喫煙であり,世界の死因第4位で今後さらに有病率と死亡率が増加すると予測され,予防医学の観点からも大きな問題である.近年COPDは治療可能な疾患となりつつあり,適切に治療介入することで肺機能低下の予防や予後の改善が期待される.効率的かつ早期にCOPDを発見し診断するためには気流閉塞の高リスク群に肺機能検査を行うことが必要である.心電図がCOPDの早期発見のためのツールとして役立つかどうかを検討した.方法:京都予防医学センターにおいて2007年1月から2009年11月までの間に心電図とスパイロメトリーを含む定期健康診断を受けた13,834例を対象とし,気流閉塞の有無と心電図異常との関連を検討した.結果:非喫煙者が53.0%,過去喫煙者が24.7%,現喫煙者が22.3%,全対象例における気流閉塞の有病率は9.9%.喫煙歴を有する症例では,心房細動,完全右脚ブロック,不完全右脚ブロック,心室性期外収縮,左軸変位,QSパターン,ペースメーカー調律の症例で気流閉塞を呈する症例が有意に多かった.結論:気流閉塞の有病率は何らかの心電図異常を持つ喫煙者に多く,COPDには心電図がスパイロメトリーを施行する上での補助的ツールとして役立つ可能性がある.一定の心電図異常を持つ喫煙者群には,COPDを早期に発見するために肺機能検査を受けることが推奨される.
著者
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佐藤 晋
京都大学大学院医学研究科呼吸器病態学・呼吸器内科
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室 繁郎
京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
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谷口 中
(財)京都予防医学センター
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佐藤 篤彦
(財)京都予防医学センター
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高橋 珠紀
(財)京都予防医学センター
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八城 博子
(財)京都予防医学センター
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酒井 泰彦
(財)京都予防医学センター
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丸毛 聡
市立岸和田市民病院 呼吸器内科
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佐藤 晋
京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
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