高血圧患者におけるアゼルニジピンの自律神経活動, 酸化ストレスに及ぼす影響

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ジヒドロピリジン(dihydropyridine; DHP)系Ca拮抗薬は, 降圧効果に優れることから本邦の高血圧治療で広く用いられているが, 降圧に伴い交感神経活動を刺激し頻脈となることが報告されている. アゼルニジピンは, 頻脈を起こしにくく, 心拍数を低下させると報告され, 交感神経系への影響が少ないDHP系Ca拮抗薬といわれている.<BR>アムロジピン5mgで治療中の本態性高血圧患者22例(男性17例, 女性5例, 平均年齢69±8歳)を対象に, アゼルニジピン16mgへの変更後の降圧効果と, 自律神経活動に及ぼす影響を検討した. アムロジピンからアゼルニジピンへの変更後6カ月で, 外来時収縮期血圧145±15から137±16mmHg, 拡張期血圧82±8から78±10mmHg, 心拍数70±7から64±5bpmにおのおの有意に低下した(p<0.05). 高感度CRP, 尿中イソプロスタン, 尿中8-ヒドロキシデオキシグアノシン, および血中カテコラミン濃度に有意な変化はなかった. 24時間心拍変動スペクトル解析では, 心拍数は67bpmから63bpmに有意に減少した(p<0.05). 交感神経活動のバランス指標となるLF/HF比は, 3.4±2.2から3.1±1.9に有意に低下した(p<0.05). またULFは約30％増加した(p<0.05). 時間領域の分析ではNNとSDNNが増加した(p<0.05).<BR>アゼルニジピン16mgは, アムロジピン5mgと比較し, 降圧効果に優れ, 交感神経副交感神経バランスの自律神経活動に有効である可能性が示唆された.

高血圧患者におけるアゼルニジピンの自律神経活動, 酸化ストレスに及ぼす影響

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