微小荷重による歯科用合金の硬さ測定について
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概要
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歯科鋳造用金合金 (ADA No.5) の分類の規準となっているベビーブリネル硬さ測定法が, 1970年にビッカース硬さ測定法に変更され, しかも測定法によって硬さが違ってくるため, この影響と微小荷重でのマイクロビッカース<I>Hν</I>の測定について不明な点があり, この点を明確にするために, 結晶粒の微細化した歯科用合金の微小硬さを実測して, 次のような知見が得られる.1) マイクロビッカース硬さは, 荷重に影響されないとの説もあるが, 実測の結果も小荷重のほうが硬く測られる傾向である.したがってビッカース系でも試験条件を付記すべきである.2) 結晶粒が微細化した鋳造体について, <I>Hν</I> (0.2, 0.1) のような微小荷重での測定は, 圧痕の大きさが結晶粒の大きさにほぼ近くなり, 粒界, 介在物, 巣などに当るか否かで硬さが鋭敏に変わるため, 腐食しない試片の硬さ測定に用いるときは, 値のばらつきが大きい.3) ベビーブリネル<I>H</I>ьとマイクロビッカースHν (1.0, 0.1) との関係は, <I>Hν</I> (1.0) ≒<I>H</I>ь+20,<I> Hν</I> (0.1) ≒1.4<I>H</I>ь+14である.
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昭和大学・昭和歯学会 | 論文
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