20mW及び40mWGaAlAs半導体レーザーによる象牙質知覚過敏の臨床成績の比較に関する研究
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概要
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歯頚部象牙質知覚過敏症の患者の歯に, 波長830nm連続波のGaAlAs半導体レーザーを20mW及び40mWの出力で使用し, その誘発痛の緩和の程度を調査した.被験歯は22歳から61歳の患者, 計18人の中で歯頚部象牙質知覚過敏症を有する前歯43例, 小臼歯21例, 大臼歯16例を用いて実験を行った.知覚過敏度の判定基準は誘発痛が, 耐え難い場合を3度, 強い痛みがあるが耐えられる痛みがある場合を2度, 軽度の痛みがある場合を1度, 痛みとして感じられない場合を0度とした.この判定基準に基づきレーザー照射前, 直後, そして約1か月後に知覚過敏度を判定した.レーザーの照射は可及的に歯頚部象牙質知覚過敏症患部に近接して行った.照射は30秒単位とし, 効果の有無に係わらず最大180秒までとした.その結果, 40mW照射群においては著効例が全体の2.5%, 有効例が85.0%, 無効例が7.5%であった.20mW照射群においては有効例が全体の30.0%無効例が70.0%であった.各照射群間で有意差が認められた.照射時間は40mW照射群では1度の群で120秒, 2度の群で147秒, 3度の群で171秒であった.20mW照射群ではすべて180秒であった.再発の調査では40mW照射群では1度の群で認められず.2度の群で36.8%, 3度の群で57.1%に再発が認められた.20mW照射群では1度の群で80.0%, 2度の群で75.0%, 3度の群で66.7%に再発が認められた.
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昭和大学・昭和歯学会 | 論文
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