排水中アマルガム分離装置 "FINAL" の効果と実用性の検討
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概要
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最近歯科診療の環境汚染問題が再認識され, 水銀 (以後Hgとする) を含むアマルガムの排水中への流出問題についても見直す時期にきている.著者らは排水中のアマルガム分離装置 "FINAL" の効果とその実用性について2種の実験を行って検討した.1) 実験室における基礎実験, 2) 臨床におけるモデル実験.各実験において "FINAL" 通過後の排出液のHg濃度を測定し, その結果からHg排出率を求めて考察した.実験室における基礎実験の結果は良好であり, 原液中Hgに対するHg排出率は平均0.2-0.3%であったが, 臨床におけるモデル実験では実験室の場合よりHg排出率が高くなり, 2.2-4.9%を示した.今回の実験結果より, アマルガム分離装置 "FINAL" は排水中のアマルガム除去に効果があると思われる.しかし, 診療の場ではアマルガム捕集器内の清掃管理, センサーの設置方法による流入水の感知, 感度の差などがその効果を発揮する上で大きなポイントになり, 今後さらに臨床での実際の使用結果を見ていくことが必要と思われる.
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