象牙芽細胞突起内の膜性小器官:I. 形態観察
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概要
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ラット象牙芽細胞の象牙芽細胞突起内の膜性小器官を, 透過電顕で観察した.突起中には, 分泌穎粒, 大型被覆小胞 (LCV), 小管状構造 (TS), 多胞体, dense body, SER様の構造, Iysosome等が存在したが, 最も目立ったものはLCVとcoated pitであった.多様な形態を示すTSは, 時に多胞体との密接な関係を示唆する像を呈し, 一部のものにはbristle coatが認められた.dense bodyと多胞体は形態的に連続し, 両者を明確に区別することは困難であった.突起中にはlysosome wrappping mechanism (LWM) <SUP>1) </SUP>が見られ, wrapping内にはTSや被覆小胞も観察された.各小器官は突起の周辺部 (細胞膜の近く) に存在することが多く, 分泌穎粒以外のものは, 多少とも外の物質の取り込み・消化機構に関連するものと思われた.
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昭和大学・昭和歯学会 | 論文
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