可撤橋義歯の設計 (第2報):IV級欠損における支持について
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概要
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歯の欠損部の両端に残存歯が存在する単なる中間欠損であっても遊離端欠損と同様な設計上の配慮を必要とする症例が臨床で多く認められる.これはKennedy IV 級欠損や, 欠損部の経過が弓状を呈した症例に認められ, ポンティックには回転モーメントが生じ, 支台歯にはトルクが発生することが懸念される.この場合, 義歯の支持, 支台歯の負荷については従来臨床経験から判断されてきたのみであり, 支台歯の負荷という観点からの検討が必要と考えられた.そこで実際のIV級欠損症例において検討を加えた。同一欠損長で, 4種の前方突出度を有する被験ブリッジを, 支台装置は全部冠, ポンティック部はプロフィルワックスにて調製し, パラジウム合金で鋳造し, ポンティック下に顎堤に適合した有床部を付与した.測定は4種のポンティックを有するブリッジ中央部に荷重を行い, 支台歯の動揺を非接触微小変位センサーにて計測した.なお, 支台歯の生理的動揺量はMühlemannによる5009荷重下での動揺量を基準とした.測定の結果, 突出度の増大により支台歯の動揺量は増加し, 突出度の大きい場合には床による動揺の抑制効果がとくに認められた.
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