自己免疫性肝炎の臨床的検討:(特に長期観察例に関して)
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概要
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長期間観察しえた自己免疫性肝炎13例を対象として, 臨床症状, 予後および初診時と最終観察時における肝機能検査成績 (T-Bil, GOT, γ-Gl, IgG, Ch-E, HPT, ESR, ICG-R<SUB>15</SUB>) の変動を比較検討した.対象者の初診時の年齢は18歳~64歳 (平均43.7歳) であり, 全例女性であった.これらの約半数は肝外臓器症状を示さず, 合併症状を有するものでも関節痛や発熱程度のものがほとんどであった.また, ステロイド投与中に肺膿瘍で死亡した1例を除き全例が生存し, 軽度の肝機能障害に留まるものが大半であり, 検査成績で有意に悪化した項目はなかった.以上より本邦の自己免疫性肝炎は肝病変の活動性が弱く進行性に乏しく予後の良いものが多いと考えられた.
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