アミノスルフオン酸並にその誘導体の薬理作用と血糖におよぼす影響
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概要
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Taurine, 1-Amino-2-hydroxypropane sulfonic acid (AHPS) , Guanidinotaurine (GT) , 1-Guanidlino-2-hydroxypropane sulfonic acid (GHPS) の4種の薬理作用と家兎血糖におよばす影響を比較検討した.後者の実験にはGuanidineと経口糖尿病治療剤であるChlorpropamide (P607) を加えた.<BR>マウスに対するTaurine, AHPS, GT, GHPSの毒性はきわめて弱く, 一般状態にも著変はない.家兎呼吸, 心臓に対しても明らかな影響なく, 血圧がAHPSで一過性に下降する.家兎摘出心臓も一軽度の影響をうけるに過ぎない.血管系, 平滑筋臓器におよぼす影響もすくない.<BR>Taurine, AHPS, GT, GHPSの皮下投与では明らかな血糖降下作用は認められない.糖負荷試験の場合でも対照との間に有意差はない.これに反しGuanidine, P607の実験では単独投与の場合でも糖負荷試験の場合でも血糖値の低下が認められ, とくにP607の作用は著明である.<BR>要するにGuanidineの毒性と血糖下降作用がGuanidineとアミノスルフォン酸との結合によつて減弱することが判つた.
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