膝窩リンパ節転移を来した母趾悪性黒色腫の1例
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概要
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54歳,男性。2,3年前より左母趾より出血や浸出液がみられたが放置していた。爪が割れ腫瘤を形成し,鼠径部のリンパ節腫大が出現したため悪性黒色腫疑いにて当科を紹介された。初診時には左母趾の爪甲はほぼ欠損し,10 mm大の易出血性黒色腫瘤を形成していた。左鼠径部には母指頭大,小指頭大のリンパ節を触知し,CTにて膝窩,鼠径,外腸骨リンパ節転移を指摘された。しかしリンパシンチグラフィでは鼠径に集積を認めたが,膝窩には集積していなかった。DAV−F療法を1クール施行後,原発巣切除と同時に膝窩,鼠径,骨盤内リンパ節郭清を施行した。リンパシンチグラフィでは膝窩への集積は認めなかったが,臨床的に転移を疑うリンパ節腫大が鼠径部にあり,リンパの流れに変化が生じて膝窩リンパ節へ転移したと考えた。原発巣がP領域外にあっても鼠径リンパ節に閉塞機転があるときには膝窩リンパ節転移にも留意すべきであると考えた。
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