小児における鼓膜換気チューブ留置後の後遺症に関する検討
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概要
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2006年4月から2007年10月までに千葉県こども病院でチューブを留置し6か月以上経過観察を行えた3歳以下の94 症例、179耳を対象としてチューブ留置後の経過を検討した。経過観察期間は平均17か月であった。チューブは2種類を症例によって選択し、短期型チューブを63耳に、長期型チューブを116耳に使用した。急性中耳炎を反復していた10例中4例、滲出性中耳炎83例中25例では経過観察中に耳漏を認めた。滲出性中耳炎症例のみでは、短期型チューブ57例中15例、長期型チューブ99例中36例で耳漏を認めた。4耳にチューブ脱落後穿孔の残存を認め、いずれも感染時にチューブが脱落した例であった。鼓膜に白色の病変が確認できたものを石灰化病変ありとすると、94例中20例、179耳中30耳に石灰化病変を認めた。石灰化病変を認めた半数の10例では、一側にのみ病変を認めていた。チューブの種類では短期型の8%に、長期型の22%に石灰化病変を認めた。
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